中央部に彫刻をあしらったテーブルの回り部分の補修に挑戦します。 右写真の様に無数の傷跡と水跡が付いています。この状態では部分補修、表面補修では無理と判断し、彫りの回り部のみ旧塗膜を完全除去し、下塗りからの全面塗装をおこないます。
思い切って電動サンダーを使用し、旧塗膜の除去に取り掛かります。ほとんどのキズは同時に取れて、素地の状態が現れます。使用ペーパーは一回目#180、二回目#240と、サンダーで二度掛けし、手で均します。必ず復元する自信が無いと、なかなかサンダーでの除去に踏み切れないものですが、ここは自信を持って・・・
塗り込んでいるのはオイル/グレーズオイルのサイトでご紹介の「OTカラー/ダークオーク」です。「OTカラー」を「グレーズ希釈剤」で薄め、刷毛塗り後ウエスでのばしながら拭き取ります。 今回は濃い着色が必要な為「OTカラー」単独で着色を行います。
「OTカラー」は表面の乾きが遅いので落ち着いた作業が出来ます。 ウエスで拭く手に力を入れず、左右に素早く動かしながら均しますと、ムラのない濃い着色が出来ます。右写真、着色前と着色した部分。
全体に着色が終了したら、2時間後にラッカースプレーで色押さえを行います。仕上げの時に「OTカラー」の色を動かなくする為です。(この色押さえはウレタン塗料NEOフラット又はストップシーラーのスプレー塗装でも可能です)ラッカーが乾いたら、#400サンドペーパーで軽くケバ取り研磨をします。
研磨粉を良く拭きとってから、今度は「グレーズオイル#2200」と「グレーズ硬化剤」を配合し、先ほどの「OTカラー」を添加し色の濃さを整えてから塗り込み、ウエスでのばし塗りを行います。
落ち着いたオイルフィニッシュの仕上がりで、しかも水、熱にも強いグレーズオイル着色仕上げが完了しました。