施工方法
オリオ2・エコオリオステインを使った濃色1発仕上げ
Step-Before

本来カラーオイルで1回で濃色に仕上げていくのは難しいことですので、当店でも素地着色による補色と併用することを提案しておりますが、オリオ2シリーズにはエコオリオステインという単独の着色剤ありますので、これを使い1発で濃色に仕上がるやり方を紹介します。2種の材で着色してみます。

Step-1 着色剤「エコオリオステイン」を使用して塗料配合

※カラーオイルは何故一定の着色限度があるのか・・・
それはオイル樹脂と着色剤が同時に木の中に浸透しようとして、着色剤が浸透(すなわち着色すること)を樹脂が邪魔するからです。それではオイル樹脂を除いて着色剤だけで塗ればいいかと言えばNOです。次にオイル塗料を重ねた時に着色剤が動き始めてマダラになってしまうからです。
ですので1発で濃色着色をするには、着色剤の浸透(着色)を妨げないような樹脂の配合比を設定してあげる必要があります。着色剤を定着させる「糊」のようなイメージでしょうか。

1:まず、「糊」の役目をする塗料を配合します。上左写真です。
オリオ2ウッドワックス主剤(A液)・・・20g
・オリオ2共通硬化剤(B液)・・・10g
・オリオ2専用希釈剤・・・30g

2:次に着色剤「エコオリオステイン」の人気色「古色こげ茶」を容器に30g取り、そこに1で作った塗料を 60g入れて良くかき混ぜます。上写真右の状態となります。
この配合は百分率で言いますと、
・着色剤(エコオリオステイン)・・・33.3%
・塗料分(オリオ2ウッドワックス)・・・33.3%
・溶剤分(オリオ2希釈剤)・・・33.3%
ですので、エコオリオステインをもう少し増やして濃く出来る余地はあります。

Step-2 ステップ1で作ったカラーオイルを塗ります

ステップ1で作ったエコオリオステインを配合したオリオ2ウッドワックスを刷毛塗りして、数分後拭き取りをします。
顔料の多量に入った塗料とは思えないほど刷毛さばきは良く、着色性も申し分ありません。


Step-after ジャスト1回塗りの仕上がりを検証します

モール材と杉材、2種類の材の仕上がりです。

※ステップ2で述べたように、1回塗りで出来る着色性としては申し分がないと思いますし、濃く着色されたわりに透明感を維持しています。濃色のカラーオイルにありがちな半透明仕上げとは異なります。

※水滴を打って、撥水性を見ましたが、玉状に弾き強い撥水性がうかがわれます。水滴の後も残りませんでした。

※ステップ1で書きましたが、今回のカラーオイルは塗料分として全体の33.3%のものです。通常オリオ2を配合する場合は塗料分75%程度になっていますので、それから比べると4割ちょっととなります。水の弾きで撥水性をお見せしましたが、本来にオリオ2の性能を100%出すにはやはり無理がありますが、私見で申しますと1液性の植物オイル塗料の性能程度を発揮するには十分かと思われました。